今月はカヌレのレッスンを行います。
いよいよ明日からスタートです。


スタート前に、ブログでお知らせしておきたいことがありまして、以下ご一読いただけると幸いです。



カヌレは本来は銅製の型で作ります。

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これは私の所有品で、最近インターネットで購入しましたが、1個 1,078円でした。

銅製は高価です。
8個購入すると8,624円。

これではレッスンに向かないということで、なかなかレッスンメニューに取り入れることができませんでした。



そんな時、今年の春でしたが、合羽橋でステンレス製のカヌレ型を見つけました。
1個 590円。 半額近いです。
試しに3個だけ買ってきて焼いてみたところ、パーフェクト


こんなに美しく焼けるなんて・・・ととても嬉しくなりました

カヌレ2s






















生地作り自体は超がつくほど簡単で、5分程度で済みます。
(計量を入れると10分かしら)


5回ほど焼いて確認したあと、私は生徒さんたちに、簡単で美味しくて綺麗です! とお勧めし、
250個ほどの注文をいただきました。



しかし・・・、本題はここからなのですが、


そのうちに、少しずつ焼きあがりの形がいびつになってきました

あれ???
こんなはずでは・・・、何が原因だろう・・・。


この1週間、すべての条件を確認するべく、少しずつ条件を変えて、
何度も、何度も、何度も、何度も試し焼きをしました。


作り方。 生地の温度。
オーブンの温度。 オーブンの中の場所。

オーブンが壊れるのでは?と思うほど焼き続け、私も気が狂うのでは、というほど焼き続けました。



その結果、1つわかった、大きな発見がありました。
これはネットで調べても、どこにも書かれていない私が見つけた真実なのですが、


どう条件を変えてみても、大差がない。

これです。


オーブンの温度を190℃ から 240℃まで10℃ずつ変えて焼きましたが、
不思議なことに、焼き上がりはあまり変わらないのです。 (不思議・・・)


そして残念なことに、どうやってみても写真のようには美しく焼けません。 


ここまで読まれて、皆さまのテンションは谷底まで落ちたかと思います

ゴメンナサイ。。。


私のブログの写真を見て、「私もこんなにキレイにカヌレが作れるのね」という思いで、
カヌレ型をご注文されたことと思います。
申し訳ございません。。。





1週間、様々な条件可で焼いた最後の最後に、1個だけ新品の型で焼いてみました。


結果は、パーフェクト!

それだけが美しい形で焼けました。

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最前列の真ん中の1個です。



結論として、型が劣化する、ということだと思います。
最初の通りに焼き続けることは難しいということだと思います。

ただ、全然ダメな訳じゃなくて、それなりにカヌレ形にはなっています。



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↑ 今朝早起きしまして、朝の5時半に焼いたときの写真です。
すべて使い込んだ型です。 (新品無し)

(2枚の写真は、それぞれ別の日に焼いたものです)




ここで私は、非常に悩みました。
このレッスンをしてよいのだろうか・・・。

最初の写真のようには、もう焼けないし、生徒さんたちが買った型も劣化してしまう訳だし・・・。




悩みながらネットサーフィンをしてみたところ、
「私のカヌレの写真がイチバン綺麗・・・」などという、今更いただけない感想を得たり・・・。




そして出会ったのは、ダニエルというお店のカヌレの写真


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可愛いと思いました。

正統派カヌレ ド ボルドーではない、邪道ともいえる自由な発想から生まれたカヌレたち。



小さなカヌレがたくさん集まれば、1つ1つがパーフェクトな形でなくても、可愛いんだなぁ、と思いました。


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ここで私は、やっと腹落ちしました。

方針が決まりました。



パーフェクトに作り続けることができないから、レッスンをやめるか。

いや、最近目にする機会も増えたカヌレの「作り方」を知っている人は少ない。
実はこんなに手軽に作れる、ということを実感していただくことも、お菓子作りが好きな人たちにとっては
良いことだと思う。 美味しいし。


パーフェクトな形でなくても、それなりに可愛い。 いびつだけど可愛い。
8個集まれば、より可愛い。


家庭はこれでいいんじゃないかな・・・。
キッチリ完璧に作ろうとして、それが出来ないから止めてしまうより、
ラフな感覚でサッと作って、さぁ食べて〜 とテーブルに並べる、これこそが家庭菓子の姿なのだ。


私はそう思いました。



もちろん、カヌレ型の購入をキャンセルされても構いません。
想いと違った・・・ということで、キャンセルされることも、私の想定内なので大丈夫ですよ。




レッスンでは、家庭でできる気楽なカヌレ作りを体験していただこうと思います。

プレーンとチョコレートの2つの味です。



そして引き続き11月には、このカヌレ型を使った別のお菓子をご紹介する予定です。


カヌレケーキ。 ヌテラが入っています。
とても可愛くて、気に入っています

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ほうじ茶ケーキ
ほうじ茶の焼き菓子をぜひ作ってみたくて、試作しました。

11ほうじ茶ケーキ
























試作で作ったこちらのケーキの方が ↓ 表面が綺麗なのですが、
ほうじ茶の焼き菓子は、グリペールでは珍しいので、そちらにします。


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*カヌレ以外の焼き菓子に関しては、型の劣化の影響は無いようです。
今のところ、綺麗に焼きあがり続けています。



カヌレ型のキャンセルにつきましては、ご注文いただいた方にメールを差し上げたいと思いますので、
一旦キャンセルなさる方は、10月12日(土)24時までにお手数ですが、お返事をくださいませ。
レッスン受講後に、再度注文を承ることも可能です。

キャンセルされない方は、お返事は不要です。



通信レッスンをお申込みくださっている方にもメールを送らせていただきますので、
通信レッスンをキャンセルされる場合は、ご連絡くださいませ。

でも、もう1品のアップルローズも相当可愛いので(笑)、受講して損はないような気はします。



そして、カヌレは気まぐれと言われるように、8個焼くといくつか中心部分が色づかないものも出来てきます。

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そこにはチョコレートを流して隠す方法をお伝えします。


これは邪道であって、本来のカヌレドボルドーにはない姿ですが、

皮肉なことに、かえって可愛くなるので、お客様にたくさん並べてお出ししたところ
チョコレート付きの方が先に売り切れました 


ま、こういう対処法があれば安心ということで。 (チョコレートはきちんと固まります)



ちなみに銅製の型は、レリーフが出にくいです。 ↓

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銅製のサイズ大は良いのですが、サイズ小ですと上記のような焼きあがりです。



以上長々と、お読みいただき、ありがとうございました。


パーフェクトな形ではなくても、やはりカヌレは可愛いと思いますし、美味しいと思います。



谷底まで落ちたテンションを、また持ち直していただいて大丈夫だと思います。

きっとレッスンは盛り上がると思います


お待ちしております